患者を守る!
*処方監査と疑義紹介のポイント*

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仕事内容の役立つ知識を解説。

処方監査とは、処方された薬が患者にとって適切かを確認する重要な業務です。

新患の場合は「初回質問票」

既存患者の場合は「薬歴」

を参考にして、以下の点をチェックします。

処方監査で確認するポイント

併用の可否

まず、処方薬同士もしくは併用薬との併用禁忌等がないかを確認しましょう。

適宜、お薬手帳を有効利用しよう!

用法・用量の適正性

次に、用法・用量が適正かどうかを確認しましょう。

  1. 適応症に対し、用量に問題ないか(初期開始用量、増量時の指定期間等)
  2. 患者の年齢・体重に適した用量か
  3. 腎臓・肝機能に適した用量か

特に小児の薬(年齢体重小児の薬)、精神薬(処方用量)に注意!

💡腎臓・肝機能は使用薬からも予想できるかも!

患者情報との適正性

患者情報から薬を使用しても問題ないか確認しましょう。

  1. 既往歴や現在の疾患
  2. 妊娠・授乳中
  3. 薬アレルギー・食べ物アレルギー

お薬手帳にアレルギーが記載されていることも!

食事や嗜好品との影響

食べ物の種類によっては、薬の代謝に影響があります。

影響をうける薬がないか、確認しましょう。

  • コーヒー:CYP1A2を阻害(例:テオフィリン製剤)
  • グレープフルーツ:CYP3A4を阻害(例:カルシウム拮抗薬、スタチン系薬)
  • 乳製品:キレート形成により阻害(例:ニューキノロン系抗菌薬、テトラサイクリン系抗菌薬)
  • 納豆:ビタミンKにより阻害(例:ワルファリン)
  • アルコール:肝代謝に影響(例:ベンゾジアゼピン系、抗うつ薬)
  • たばこ:CYP1A2を誘導(例:オランザピン、フルボキサミン)

⚠️禁煙時は逆に誘導が解除される点も注意!

💡健康食品の代謝など科学的根拠を調べたい場合、以下が参考になります。

「健康食品」の安全性・有効性情報(出典:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所)

問題があった場合の対応(疑義照会)

処方監査で問題があった場合は、疑義紹介を行います。

処方箋中に疑わしい点があった場合、必ず確認をしないといけません!

薬剤師は、処方せん中に疑わしい点があるときは、その処方せんを交付した医師、歯科医師又は獣医師に問い合わせて、その疑わしい点を確かめた後でなければ、これによつて調剤してはならない。(薬剤師法第二十四条)

処方箋の不備も発見したら、疑義紹介しよう!

手順は以下になります。

疑義照会の手順

トラブル回避のため、患者に処方箋の問い合わせをする旨、事前に伝えると

疑義紹介が終わったら、患者へ適切に説明しましょう。

処方内容の確認

問い合わせの前に事前準備をしっかりと行いましょう!

  • どの部分に疑問があるのか明確にする
  • 添付文書や参考文献を用意し、代替案や変更点を伝えやすいように準備する

医師への連絡

事前準備が終わったら、電話かFAXで医師に問い合わせを行いましょう。

  1. 自身の薬局名と氏名を名乗る。
  2. 疑義紹介対象の患者ID or 氏名 or 生年月日を伝える。(病院より指示有)
  3. 疑義がある内容の要点から話す。
  4. 返答内容を復唱し、再確認
  5. 相手の名前をうかがう。

💡病院によって電話 or FAX か決まっている場合があります。

予め、処方箋に方法が書いてないかを確認しましょう。

それでも不明の場合は、処方箋の電話番号から対応方法を確認しましょう。

※疑義紹介で伝える方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。

修正内容の記録

記録を処方箋原本、調剤録と薬歴に残し、問い合わせ内容を患者に説明しましょう。

記載内容は、以下が基本になります。

  1. 疑義紹介をした日にち、時間と手段(電話 or FAX)
  2. 問い合わせ先(Dr本人 or 誰経由でDr本人に確認したか)
  3. 疑義紹介の内容
  4. 疑義紹介の回答の内容
  5. 疑義紹介をした薬剤師

💡疑義紹介の記入義務

薬剤師法施行規則としては、

変更の有無に関わらず疑義紹介をした内容その回答を記載すればよい。

法第二十三条第二項の規定により医師、歯科医師又は獣医師の同意を得て処方箋に記載された医薬品を変更して調剤した場合には、その変更の内容(薬剤師法施行規則第十五条第二項)

法第二十四条の規定により医師、歯科医師又は獣医師に疑わしい点を確かめた場合には、その回答の内容(薬剤師法施行規則第十五条第三項)

ただし!実務的には、監査対応の記録を残すために他も記載します。

記載内容は、企業のマニュアル担当監査者の指導優先

✨まとめ✨

処方監査は、患者の安全を守るために欠かせない業務です。

確認事項は・・・

  1. 併用の可否
  2. 用法・用量
  3. 患者情報
  4. 食事

しっかりとチェックをし、問題があれば疑義紹介をしましょう。

最初は、不安なことが多いと思いますが、

電子薬歴システムである程度チェックができます。

うまくシステムも利用し、安全な薬物治療を心がけましょう!

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